協会のお知らせ 詳細
会長 新年の挨拶
謹んで新年のお慶びを申し上げます。
昨年10月21日に日本で初めて女性の総理大臣が誕生しました。
新たな年を迎え、本年は、これまで以上に女性の能力や感性を活用してさまざまな課題を解決していくことが期待されており、その機運の高まりを感じます。
機械産業においても、リケジョ(理系女子)の比率向上対策について産業界と教育界がより積極的に連携して取り組むことが望まれております。女性がより一層生き生きと活躍できる社会の構築は、わが国の機械産業の一層の発展にも資するものと考えております。
一方、機械産業を取り巻くグローバル環境は長期化するロシアによるウクライナ侵略の影響に加え、トランプ関税に象徴される交易条件の変動などによって不確実性を高めています。そのため日本の機械関連企業は、企業規模の違いに関わりなく、世界の政治経済情勢の動静をつぶさに分析し自社の事業展開の方向性を模索せざるを得ない状況にあります。また、DXやAIロボットの急速な普及はモノづくりのあり方を根本から変えてしまう可能性を持っています。
経済・技術評論家の森谷正規氏は、その著『文明の技術史観』の中で21世紀社会における技術の方向性について、第一に、情報分野に関わる技術、第二に、社会課題に関わる技術、第三に、人間・自然に関わる技術、以上の3つを示しましたが、これは機械産業のあり方を考える上でも示唆に富むものです。
皆様ご承知のとおり、昨年は秋口より東北や北海道を中心に熊による被害が数多く発生しました。熊被害の要因は複雑ですが、確実に言えることとして気候変動などによる自然環境の変化、人口減少・超高齢社会により山里に人が住まなくなり、人間と熊の境界領域が曖昧になってしまったこと、などが指摘されています。
この問題についても、森谷氏が指摘するように、情報技術(ICT、AI、ドローンなどによる熊の行動の予測・制御)、社会課題の解決(農林業のスマート化による人間と熊の境界領域の再構築)、人間・自然への対応(再エネ機器や省エネ機器による脱炭素化)といった対応が考えられます。
機械産業があらゆる産業・経済分野や国民生活にとって不可欠なものであり、経済・社会の
プラットフォームであるとするならば、今回の熊被害からも想起されるように、情報、社会、人間・自然といった3つの方向性において、機械産業が果たすべき役割は益々大きくなってきていると言えるでしょう。
不確実性が高まる時代の中にあって、機械振興協会では、技術研究所、専門図書館BICライブラリを有する経済研究所、事務局の3事業所が一丸となり、日本の機械産業の「羅針盤」の役割を果たすべく、技術開発、産業分析及び最新情報の発信に取り組んで参ります。
本年も皆様からのご指導、ご鞭撻の程、何卒、宜しくお願い申し上げます。
一般財団法人機械振興協会
会長 釡 和 明

















